居酒屋での飲み会を企画する際に必ず悩むのが、「飲み放題にするか、アラカルトにするか」という問題です。特に複数人で行く場合は、飲む量に差があり、さらに一次会なのか二次会なのかでも選ぶべきプランは大きく変わってきます。さらに最近では、生ビールだけは別料金で飲み放題に含まれない店舗も増えており、選び方を間違えると大きな損につながることも…。
そこで今回は、6人グループ(1人は全くお酒を飲まない、2人はかなり飲む、3人はそこそこ飲む)を想定し、居酒屋全体の相場、実体験、シチュエーション別の注意点を交えながら、どちらを選ぶべきか徹底解説していきます。
飲み放題プランの基本的な特徴
居酒屋の飲み放題は1,500〜2,500円程度で2時間制というのが一般的です。ビール・ハイボール・サワー・カクテル・焼酎・ソフトドリンクが含まれており、プレミアム飲み放題では日本酒やワインが追加されることもあります。ラストオーダーは終了30分前というルールが多く、実際に注文できるのは約90分程度です。
また、飲み放題には以下のような特徴があります。
- 一定額で安心して飲める心理的メリットがある
- 飲む人・飲まない人の差が大きいと損することがある
- 店舗によっては生ビールだけ別料金というケースもある
- 一次会向き。二次会では逆に割高になることも
飲み放題プランの評価(★5段階)
項目 | 評価 | コメント |
---|---|---|
料金の安さ | ★★★★☆ | 3杯以上飲む人にとってはかなりお得。 |
お酒の種類 | ★★★☆☆ | 基本ラインは揃うが、特別なドリンクは対象外も。 |
飲み放題の満足度 | ★★★★☆ | 心理的に「損を気にせず飲める」のが最大の強み。 |
制限時間 | ★★★☆☆ | 2時間制だが、実際は90分程度のことが多い。 |
総合評価 | ★★★★☆ | 一次会や大人数向けにおすすめ。 |
アラカルト注文の基本的な特徴
アラカルトは飲んだ分だけ支払うスタイルで、お酒をあまり飲まない人やソフトドリンク中心の人がいる場合に有利です。居酒屋のドリンク価格の相場は以下の通りです。
- 生ビール:500〜600円(ただし飲み放題対象外の店もある)
- ハイボール・サワー:350〜450円
- カクテル:400〜500円
- ソフトドリンク:250〜350円
アラカルトの最大の魅力は自由度の高さです。飲み放題では対象外となるプレミアム焼酎やクラフトビールなども選べるため、「質」を楽しみたい人には向いています。筆者が体験したケースでは、アラカルトの方が安く済んだ上に、ちょっと高めのワインを味わえたことで満足度が高かったという経験もありました。
アラカルト注文の評価(★5段階)
項目 | 評価 | コメント |
---|---|---|
料金の安さ | ★★★★☆ | 飲む量が少ない人がいる場合はお得。 |
お酒の種類 | ★★★★★ | 高級酒やクラフト系まで自由に選べる。 |
飲み放題の満足度 | ★★☆☆☆ | 「1杯ごとに値段を気にする」デメリットも。 |
制限時間 | ★★★★★ | 時間制限がなく、自分のペースで楽しめる。 |
総合評価 | ★★★★☆ | 二次会や控えめに飲みたい場面に最適。 |
実際のケーススタディ:6人グループで比較
ここでは6人グループ(1人はお酒を飲まない、2人はかなり飲む、3人はそこそこ飲む)を想定して、飲み放題とアラカルトを比較します。
アラカルトの場合
- ビール:7杯×2人=14杯 → 14×550円=7,700円
- サワー:3杯×3人=9杯 → 9×400円=3,600円
- ソフトドリンク:2杯 → 2×300円=600円
合計=11,900円、1人あたり約1,983円。
飲み放題の場合(1人2,000円で計算)
- 6人×2,000円=12,000円
合計=12,000円、1人あたり2,000円。
この場合はほぼ同額ですが、飲み放題なら「これ以上飲んでも追加料金なし」という安心感が得られます。逆に、飲まない人の分は無駄になるため、全員が同じ条件で割り勘にすると不公平感が生まれる可能性もあります。
一次会と二次会での選び方の違い
一次会は料理も多く頼み、お酒の杯数も増える傾向があります。そのため、飲み放題が安心して楽しめる選択となります。特に会社の宴会や友人同士の大人数飲み会では、平均で1人4杯以上は飲むケースが多く、飲み放題が適しています。
一方、二次会はお腹も満たされているため、軽く1〜2杯だけという人が大半。実際に筆者が参加した二次会では、1人1杯のドリンクとおつまみ程度で済み、飲み放題を選んでしまったグループが「全然飲めなかったのに高くついた」と後悔していました。二次会はアラカルトの方が圧倒的に合理的です。
生ビールだけ別料金の落とし穴
最近増えているのが「飲み放題に生ビールは含まれない」というパターン。代わりに「発泡酒」「第三のビール」が対象となり、本物の生ビールは1杯500〜600円を別料金で払う必要があります。
ビール党が多いグループでこのタイプの飲み放題を選んでしまうと、追加料金で大幅に割高になる可能性があります。筆者自身もビール好きの同僚と行った際、飲み放題を選んだのに結局「ビール代だけで+3,000円」という結果になったことがあります。
そのため、予約前には必ず「飲み放題に生ビールは含まれるか」を確認するのが鉄則です。
損をする杯数の目安
飲み放題とアラカルトの損益分岐点は以下の通りです。
- ビール:3杯以上で飲み放題が有利
- サワー・ハイボール:4杯以上で飲み放題が有利
- ソフトドリンク中心:アラカルト一択
グループ全体の平均が1人4杯程度を超えるかどうかが基準です。全体で「飲む量が多い」と判断できる一次会は飲み放題、少人数や二次会はアラカルトを選ぶと失敗が少ないです。
まとめ
飲み放題とアラカルトにはそれぞれメリット・デメリットがあります。
- 飲み放題は「安心感」と「大人数・一次会向け」
- アラカルトは「合理性」と「少人数・二次会向け」
- 生ビールが含まれるかどうかを必ずチェック
- 損益分岐点は3〜4杯が目安
- 飲めない人がいる場合は会計方法を工夫するのが大切
筆者の体験からも、飲み放題は「たくさん飲む人にとっての安心料」、アラカルトは「必要な分だけの合理性」という違いがはっきりしています。次回の飲み会では、参加メンバーの飲む量やシチュエーションをしっかり考えて選ぶことで、全員が納得できる楽しい時間を過ごせるでしょう。
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